20110624eurusd

今週、EUR/USDは一時1.44413まで上昇したものの、結局下落し1.4179で終えている。上昇すると思えば下落し、下落しても底堅いという非常にわかりにくい展開だが続いている。週末は安値圏で引けたので、ユーロにあまり強さを感じないようにみえる。このままEUR/USDは下落してしまうのだろうか。
上のチャートはEUR/USDの日足チャートにエリオット波動をラベリングしたもの。また、今回から上昇角度や変化日計測の補助としてペンタゴンチャートも表示している。

EUR/USD相場には現在2つのシナリオがある。一つはEUR弱気のシナリオ(チャート上のピンク色ライン)であり、既に上昇5波動を完成し、3波構成の下落波動のうちC波動が進行中であるというものだ。WEB上の各種相場分析ではこのシナリオが主流であるようだ。このシナリオの場合、来週末又は8月第1週に向けて下落し、1.37Lowを目指す展開となるだろう。6月23日安値1.41264を下方ブレイクすれば、このシナリオが始まり、まずは7月11前後に向けて1.37mid〜1.39Lowに向けて下落することになると思う。この下落波動は、それほど急落ではないと思うが、もし急激なドル高であった場合、1.30割れまで試す可能性がある。

しかし、週末に6月23日安値1.41264を攻め切れなかった点や23日と24日安値共に、6月16日安値1.40730を起点とする36度線にサポートされた点が、依然として強気シナリオの可能性を残している。また、先週の上昇と下落が繰り返され、取引し難い状況は第4波の特性ともいえる。
これはチャート上に水色で着色した波動であり、最後の上昇波動を残していることになる。この場合、早ければ7月11日前後、遅くとも8月第1週に向けて1.495以上を試すことになるだろう。その後急落するだろう。

いずれのシナリオも来週こそはっきりするだろう。それは27日変化日に明確になると思う。商品相場の動きを見ると、EUR弱気のシナリオに分があるように思うが、第2波が単純な形状だったときは第4波は一般に複雑な形状をとるはずなので、個人的には第4波が進行中とみている。もちろん、第4波が7月11日前後や8月第1週まで継続した後に最終上昇波がくる可能性もある。この場合は2月高値1.38608を下回ることはないだろう。