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今週もEAによる自動売買を停止しているため週末恒例の自動売買検証はお休みです。
さて、先週の記事でEUR/USDの長期テクニカル分析を書いた。予測どおりEUR/USDは昨年11月4日高値1.42816を超えることなく下落に転じている。しかし、EUR/USDがこのまま下落トレンド入りとなるかは、まだわからない。少なくとも1.39mid―確実には1.38mid―を下抜くまでは依然強気トレンドだ。AUD/USDが新高値をつけたこともドル強気の判断に待ったをかけている。EUR/USDは酷く難しい局面にあるようだ。
ユーロロングに賭けるのであれば、EUR/GBPの方が良いかもしれない。
上のチャートは、EUR/GBPの日足チャートにエリオット波動をラベリングしたものだ。
EUR/GBPは2000年5月安値0.568から長期上昇トレンドを維持しているが、2008年12月高値0.9803をつけて以降、調整局面が続いている。最近になってこの調整パターンがどうやらフラッグ形状のようにみえる。
2008年12月高値からの波形をおっていくと、2011年1月安値0.82847までに3波構成の調整パターンを3回繰り返しており、そろそろ調整から脱しそうな雰囲気であった。

上昇相場への最初の関門は、2008年12月高値からのレジスタンスライン(濃黄色実線)である。このレジスタンスへのアタックは昨年10月に一時上抜けたものの押し戻され失敗に終わっており、今月4度目のアタックが行われていた。通常、4度目のアタックではブレイクされるのが定説であり、もし失敗すれば、それは絶対的なレジスタンスと解釈されるだろう。先週、EUR/GBP相場はこのブレイクに成功し、日足・週足共に終値ベースで上抜けることに成功した。このままブレイクした状態を来週も維持できれば、5波構成の上昇相場がはじまると思う。

気になる点もある。チャートに描いたトレンドチャンネル(水色点線)の存在である。先週高値は、昨年7月高値0.8531に呼応するようにこのチャンネルラインで止められてしまった。もし、このまま先週高値を越えられず、A-Cを結ぶサポートライン(水色実線)を下抜けば、0.77を下回る水準まで下落するはずである。

EUR/GBPは来週分岐点を迎えるだろう。もし、先週高値を越えてユーロが上昇すればユーロの強気相場がはじまると思うので、ユーロロングを試してみたい。しかし、この場合、先週書いたEUR/USDのショート戦略は一旦様子を見た方が無難かもしれない。複数の通貨に対して同じトレンドを示す通貨こそ、その時売買すべき通貨だと思う。