20110226USDJPY

86円前後までの反発を期待したUSD/JPY相場は、結局81円台へ押し戻されてしまった。予想したよりも早くUSDの崩壊が始まるのだろうか。最近の中東の動向は米国覇権が弱体化していることの表れだろうし、連邦債務の危機もすぐそこに迫っている。長期チャートもそれを示しているようだ。
上のチャートは、USD/JPYの月足チャートにエリオット波動とフォーメーションを表記したもの。

USD/JPYの長期波動のカウントについては、一般に2007年6月高値124.13円から下落の最終波動である第5波がスタートしたと解釈されている。しかし、私の見方は2002年1月高値135.16円から第5波はスタートしており、以降ウェッジ・フォーメーションを形成中である。これは、第4波の修正波動が3-3-5(図中青色)のフラット変形による調整であるとみているからだ。

さて、このウェッジを構成するi波やiii波から予測できる下値目標値は65〜70円水準である。一般的に解釈されているディセンディング・トライアングル(図中水色ライン)からは55円水準の目標値も算出されるが、そこまで行かないだろう。修正波動のうち、a'-b'-c'から始まる三角保合いから見た目標値(放れは2003年9月ドバイG7)も69円水準、a'-b'-c'からのディセンディング・トライアングルから見た場合も67円水準である。

次にボトムの時期は、サイクル分析から見ると2012年2月まではボトムのタイミングになり得るが、週足・日足と分析していくと、おそらく2011年6月末〜7月初旬が有力である。

USD/JPYはその時期に向けて、ウェッジ・フォーメーションの下限(図中点線)に沿った上下動が続く展開となるだろう。そして、最後にガツンと65〜69円水準への暴落があると思う。それは一週間で5円以上の変動になるだろう。その後、一気に円安が進むはずだ。

USD/JPY相場の中期売買戦略は88円をバックとしたショートに限る。